2024年12月22日

ヤギトコ地下実験室

Yagitoko Underground Laboratory Web site

1963 Fender BassMan 6G6-B

1963BassMan

1962年製後期から63年前期の6G6-A回路から整流管がダイオードになり音がタイトになり音の抜けも良くなり1962年以前のモデルより太さが増した感じがします。

1963年後期から64年9月まで製造の6G6-B回路のBassManをBrian Setzer氏も愛用しております。

6G6-A回路のBassManは生産台数が少ない為になかなか見ることがないです。

ちなみに写真は1964年前期製の6G6-Bです。

BassManAmpは、GRETSCH6120と相性が抜群で、BrianもGRETSCH6120とBassManアンプのコンビネーションはパーフェクトでこれ以上のコンビネーションに優るものは無かったと言い切るほどの惚れようです。

スピーカーはオリジナルの15WのJensen C12Nを外し、30WのCelestion Vintage 30に変更しております。

Vintage 30はC12Nよりパワーがあり、スピーカーを変えたとたんに音が倍位大きくなったように感じました。

低音が更に増し音の広がりが出た感じです。C12NからVintage30の音質の違いは、C12Nは高域寄りのトレブリーでタイトな音質で初期のStrayCatsサウンドでビンテージサウンド!これも良いですよ。

Vintage 30は、より太い音質でパワーが有り音に説得力があります。

現在のBrianSetzerサウンドです。

真空管は、パワー管にPhilipsの6L6WGB(5881)を使用、このPhilips 6L6WGBはタイトなベース音が特徴でボリュームの早い段階で歪みやすいです。

60年代初期のFender Bassmanのオリジナルのパワー管はTung-Sol 5881、現在はTung-Sol 5881の復刻版も生産されおりPhilipsの6L6WGBかTung-Sol 5881復刻版をBrianは使用しております。

BrianサウンドにはTung-Sol 5881又はPhilips 6L6WGBは欠かせません。

プリ管はBrianは中国製の12AX7を使用しています。

ちなみに僕はプリ管は音に艶のあるMullardが好きです。

真空管を差し換えるとずいぶん音が変わります。Brianは、 「「 アンプの内部配線 」」 もすべて交換しているそうです。

こだわりの内部配線を使ってそうですね!究極サウンドを目指す僕ですが、僕には、ビンテージBassManの内部配線を変更交換、寄り良い配線を模索する勇気がありませんでした。

以前、ギターアンプ(Champ 5f1回路)を自作したことが有り、その時出来上がったアンプのサウンドがイマイチ安っぽい音しか出なかったので、内部配線を全てウルトラギターワイヤーに交換してみたり、全てFenderの60年代のアンプと同じ配線に交換してみたり、色々と試したことがありました。その結果 解ったことが、真空管の足に繋がる配線材はFender60年代物の配線に、それ以外を更に高級なウルトラギターワイヤーに交換した時の音がこのアンプでは最高に良い音になりました。

最初のノーマル状態の配線の音が、わかり易くするため強引に値段に置き換えると3万円位のアンプの音とすると、配線交換で最高に良くなったアンプは10万円以上はするのでは?と思わせる音になった感じです。

内部の配線材でアンプは別物に変化します。

今のブライアンと同じ音にするには、結局、ブライアンと同じアンプの内部配線に交換しないと無理ですね!内部配線の種類などは、ブライアンのアンプを改造した職人さんしか知らないと思います。

StrayCats時代の音ならまでアンプの内部配線を交換していないノーマル状態だと思いますので可能かと思います。  

アンプのヘッドとキャビネットスピーカーへ繋ぐケーブルは太い物へ交換しました。そうそう最近、電源の延長コードをオーディオ機器に詳しい御店のお客さんに配線をいくつか試した上で吟味して作ってもらいました。

この時メーター1万円近くもする高価でハイエンドな配線も試しましたが、高価でハイエンドになれば成るほど高音の抜けが良く成るのか高音のキンキンさが耳ざわりに感じられ音の太さが減りました。

ここで思ったんですが、アンプもギターの改造と同じだなと、ハイエンドのパーツの組合せになれば成るほど高音が強調され低音が減る!音の太さには音のこもりも大切だな!と実感した瞬間でした。

ギターアンプにはそれほど高価な電源配線は必要なく、部品代総額4060円の低価格で、音は凄く良くなりました。BassManの太い音が更に太く、音の濁りが消え、高音から低音まで綺麗に出力されます。

配線材には「ラバロン VCT 3,5mm2 <PS>E SJ FUJI E.W.C」と書かれておりました。

コンセント入力部品にはホスピタルグレードという部品を使って作って頂きました。

電源は重要なんですね!改めて再確認しました。

家の壁の中の電源配線も交換してやりたくなる位です!オーディオマニアの方は、電柱から直接こだわり配線を家の中まで取り込んでいる方もいるような話も聞いたことがあります。

電力会社は、許可してくれんでしょうかね?最後に、BassManのコントロール類のセッティングについてです。

まず、Normalチャンネルのインプットジャックを使用します。

Volumeコントロールは通常は4で使用し、もう少し歪みが必要なときだけ5にします。

そしてTrebleは10、Bassは5、Presenceは10です。

以上がBrianがライブで実際に行っているBassmanのセッティングです。

ただし彼の場合、Bassmanのすぐ前にマイクを置いてPAスピーカーを鳴らし、その音を私達は聞かされているので、Bassmanからの音とPAスピーカーからの音は必ずしも同じではありません。

どう違うかというとBassmanからの音は「キンキン」サウンドで、PAスビーカーからの音はそれよりは多少マイルドになっています。

ですからBassmanだけで鳴らすのであれば、TrebleとPresenceは若干下げた方が良いです。

ちなみにPA用に使われるマイクはSHURE(シュアー)SM57とベータ57ダイナマイクで、スタジオではもう一種類、ルーム・アンビエンス用にNeumann(ノイマン)のチューブマイクも使うそうです。