2021年11月27日

ヤギトコ 地下実験室

Yagitoko Guitar Underground Laboratory Web site

Gibson FireBird

JhonnyFireBird

ギターボーカルのJhonny WinterがGibson FireBirdを使っている映像をみて、いっぺんにFireBirdが好きになりました。音もルックスも私好みで、最高の愛機です。

ヤギトコさん
ヤギトコさん


1970年からギブソン製ファイヤーバードをメインギターに使用し最も活躍したブルースギタリストが、JhonnyWinter(ジョニーウインター)です。

ギプソン製ファイヤーパードがデピューしたのは1963年。

当時既にアーチトップ・ギターの世界では安定した評価と人気を得ていたギプソンだったが、ソリッド・ギターではフライングVや工クスプローラー(共に1958年発表)といった奇抜なシェイプのモデルを送り出すも、テレキャスターやストラトキャスターに加えてジャス’マスター(1958年発表)やジャガー(1962年発表)をラインナップしたフェンダーにセールス面で水をあけられていた。

その状況を打破すべく同社の期待を背負って開発されたファイヤーパードは、デザインをカー・デザイナーのレイ・ディートリヒ(かつてクライスラー社に在籍)に依頼し、ポディーの色はスタンダード・カラーであるサンパーストの他に、カラー・チャートに用意された10色の中から選べるなど、ギプ‘ノンではそれまでにみられなかった新たなアプローチによって開発・完成された。サンパーストの個体を始め、ジョニーが所有するファイヤーパード数本は、いずれも1963年中頃”-1965年中頃までに生産された「リヴァース・ポディー/リヴァース・ヘッド」と呼ばれるタイプのモデルだ。

この「リヴァース」という表現は、フェンダーのモデルに対してフォルムが逆様にデザインされたことを受けての呼称となる。加えて、この時期のモデルにはギプソン初の「スルー・ネック構造」と新開発の「スモール・ハムパッカー」を採用。特にスモール・ハムパッカーのサウンドは従来の同社製ハムパッカーとは大きく異なるブライトなサウンドが特徴で、そこからもフェンダーヘの対抗意識を強く窺わせた。

その他「パンジョー・ペグ」の採用も独特なルックスを醸し出す一因となった。

そんなリヴァース期のファイヤーパードには、以下のような4タイプのグレードが用意されていた。

(

( ファイヤーパード I )

●ピックアップ:リアのみ

●コントロール:1ヴォリューム&1トーン

●ボジションマーク:ドット

●ネック・サイドのパインディング:なし

●ブリッジ:TPB’R8513. 「コンピネーション・プリッジ」(トレモロ・ユニットなし)

【ファイヤーパードIll】

●ピックアップ:フロント&リア

●コントロール:2ヴォリューム&2トーン

●ポジションマーク:ドット

●ネック・サイドのパインディング:あり

●ブリッジ:TPBR-8513「コンピネーション・ブリッジ」

●トレモロ・ユニット:「ショート・ヴァイヴローラ」

【ファイヤーパードV]

 ●ピックアップ:フロント&リア

●コントロール:2ヴォリューム&2トーン

●ポジションマーク:ディッシュ(トラピース)

●ネック・サイドのパインディング:あり

●プリッジ:ABA-1「チューン-0-マティック」

●トレモロ・ユニット:「ロング・ヴァイヴローラ」


(ファイヤーパードVII】

●ピックアップ:フロント/センター/リア

●コントロール:2ヴォリューム&2トーン

●ネック・サイドのパインディング:あり

●プリッジ:ABA-1「チューン— 0・マティック」

●トレモロ・ユニット:「ロング・ヴァイヴローラ」

●金属パーツ:ゴールド・メッキ

 ギプソンの大きな期待と共にデピューしたファイヤーパードだったが、スルー・ネックを採用したことによる生産性の低さなどから、1965年の中頃にフルモデル・チェンジが図られる。

スルー・ネックは廃止されてセット・ネック構造に、ピックアップ・キャピティもより生産効率の高い方式で加工されるようになったが、一番の変更点は「リヴァース・ポディー/リヴァース・ヘッド」から「ノン・リヴァース・ポディー/ノン・リヴァース・ヘッド」への転換で、それに伴って特徴的だった「パンジョー・ペグ」も廃止された。ノン・リヴァース期のファイヤーパードにも仕様の異なる4つのグレードが用意され、さらにそのラインナップには12弦仕様も加えられるといったシリーズ的な広がりも見せたが、同じファイヤーパードというギターでありつつも、ノン・リヴァース期のモデルはリヴァース期とは大きく印象の異なるフォルムとなった。

その後、ノン・りヴァース期ファイヤーパードは1970年を迎える前に生産中止となってしまうが、1972年-1973年にはリヴァース・ポディー/リヴァース・ヘッドでの再生産が、また1976年には「アメリカ合衆国達国200年記念モデル」として同じくリヴァース・ポディー/リヴァース・ヘッド仕様にて再生産がそれぞれ実現された。そして今も現行品としてラインナップされており、息の長いシリーズとなっている。